ツェットン

福岡 牧子

好きな植物、日々の生活の中で感じたこと、印象に残った出来事を刺繍にしています。毎日少しずつ刺し長いもので3か月かかり1枚が完成します。それは日本で習った刺繍の技術を忘れないようにするために、日記をつけるように、その時々の気持ちを布に記したところから始まりました。その日々の一刺しがまた次の一刺しへ、刺繍の世界への扉を開けていきます。

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							植物シリーズ <BR />
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							植物シリーズ: ミドリノスズ <BR />
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							植物シリーズ: 白玉草 <BR />
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							植物シリーズ: カンパニュラ <BR />
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							<div class='japanese'>フローリッシュ シリーズ: 生い茂る 1<BR/>
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							2017年の夏、家族と共にアイルランドへ移りました。
							夜の8時を過ぎてもまだ日は高く、雨が降った後の芝がきらきらと美しく輝いていて、見渡す限り一面緑色の世界でした。
							<I>生い茂る</I>. 突然その言葉が頭に浮かびました。
							アイルランドは繁茂している国です。生い茂る木々、芝、花々、果実、木の実。人々は自然を大事にし、変わりやすい天気もまた繁茂を助けています。
							美しい夏、10月から3月まで続く長い秋と冬、待ちに待った春の訪れと共に咲き乱れる水仙の数々。
							アイルランドの人々は非常に理路整然と話しをします。言葉が次から次へと、それこそ生い茂るように出てきます。
							目の前で交わされる言葉の数々、その言葉が全てわかるわけではないからこそ、意味を超えた形となって自分に降って注がれるその景色が私にはただただ生い茂っているように見えます。
							フローリッシュシリーズは刺繍の技術を使い、アイルランドの土地と人々を個人的な視点から表したものです。
							生い茂る、という言葉が1番アイルランドに似合っている言葉に思われます。
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							<div class='japanese'>宝石の浜 ドネゴール<BR/>
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							アイルランドに移ってからこの2年半でアイルランド最南端のマリンヘッド、最北端のミゼンヘッド、コーク、メイヨー、クレア、キルケニー、ウェックスフッド、ゴールウェイ、そしてドネゴール州を訪れました。
							私にとってはドネゴールが1番アイルランドらしい場所です。言葉にできないほど美しい景色、親切な人々、そしてアイルランドの歴史の中でも非常に重要で悲惨なじゃがいも飢饉の歴史を伝える村があります。
							2019年にドネゴールを訪れた際、ギャラリーのオーナーでもある画家の女性と出会いました。彼女が私たちに、お嬢さんと小さい頃良く通っていた浜辺の話をしてくれました。そっと、宝石の浜の話を始めました。
							小さいお嬢さんとその浜辺に座り目を閉じて、浜に手を入れ幾つかの石を掴み出す、すると2人の手のひらには豆粒ほどのキラキラと輝く色鮮やかな石が輝いています。
							その浜を刺繍で表しました。
							宝石ではないのだけれど、美しく色とりどりの小さな石の数々。ドネゴールの思い出の浜。
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